ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか。
以前、「マーガリン(英:margarine)」の語源について調べたことがあります。
その時の記事は、こちら
マーガリンの原型はバター不足の代替として生み出されたという歴史があるのですが、今回は「バター」について調べてみたいと思います。
butterの語源である、ある動物とは?
「バター」は英語でbutterですが、フランス語beurreやイタリア語burro、ドイツ語Butter、オランダ語boterのように他言語でも類似の語形が見られます。
これらはいずれもラテン語butyrumを借用し、それぞれの言語で綴りや発音が変化した結果と考えられています。
そして、ラテン語butyrumはギリシャ語boutyronに由来するそうなのですが、その語源にはある動物の名前が関わっています。
一体、何の動物でしょうか。ヒントは、バターの原料です。
・・・
正解は、「牛」でした。バターの原料は牛乳ですね。
ギリシャ語boutyronの語源として、以下の説があります。
This is apparently "cow-cheese," from bous "ox, cow" + tyros "cheese"
対訳:これは「牛のチーズ」という意味で、bous「雄牛、雌牛」+ tyros「チーズ」から成っているものと思われる。
(出展:Online Etymology Dictionary)
チーズも牛の乳から作られるものですが、あえて「牛のチーズ」と表現されたのは古代ギリシャに於いては牛の乳を加工することがなかったという背景があるのかもしれませんね。
なお、バターに関しては今や西洋料理に於いて欠かせない材料の一つになっていると思いますが、元々イランやインド、北欧では用いられていた一方、古代ギリシャやローマでは用いられていなかったとされています。
古代ギリシャの歴史家ヘロドトスは、イランの遊牧民族・スキタイ人に関する記述に於いてバターを奇妙なものの一例として挙げているそうです。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は「バター(英:butter)」の語源について調べてみました。
英語ではラテン語からの借用ということで、類似の例にフランス語やドイツ語等があると上で述べましたが、北欧やイベリア半島、スラヴ語圏では異なる単語が「バター」を意味しています。
引き続き他の言語における「バター」の表現についても調べてみたいと思います。

