ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
突然ですが急に英語圏のネイティブから以下の質問が投げかけられたら、何と答えたらよいでしょうか。
Do you have the time?
「時間を持っている」、すなわち暇かどうかを聞かれているのかと思いたくなりますがそうではなく、「今何時ですか」と時刻を尋ねる質問です。
ポイントは定冠詞theの存在であり、話し手(質問者)と聞き手にとって既知であり共通認識可能な特定の「時間」と言えば1日24時間のことですね。
無冠詞でDo you have time?と聞かれたら
一方でtimeに冠詞が付いていない以下の質問の場合はどうでしょうか。
Do you have time?
この場合は「今、時間ありますか(暇ですか)」を聞く文になります。
定冠詞theが伴っていれば先述の通りどんなtimeなのかが特定されます。文脈によっては「彼が到着する時間」や「お部屋の消灯時間」のような特定の「時間」を指すことができますし、前触れもないthe timeであっても皆に平等な24時間の「時間」だと特定できるわけです。
一方で無冠詞の場合は不可算名詞として扱われ、特定されえない概念としての「時間」という意味となり「時間ありますか」という質問になるわけです。
定冠詞theの有無で質問の意図が全く変わってしまうため、要注意です。
minuteの「分」以外の意味とは?
時間に関する英語でもう1つ、minuteと言えば時刻の「分」を意味する単語です。また「少しの間」という意味でも用いられます。
これが複数形minutesとなると、「議事録」という意味で使われるというのは意外ではないでしょうか。
なぜ時刻の「分」と「議事録」はという意味をminuteが両方担っているのでしょうか。
それはminuteの語源を紐解くと見えてきます。
from Latin minuta "a small portion or piece," noun use of fem. of minutus "little, small, minute," past participle of minuere "to lessen, diminish"
対訳:ラテン語minutaは「ほんの一部、断片」という意味で、動詞minuere「少なくする、小さくする」の過去分詞形minutus「少しの、小さい、ごくわずかな」の女性形の名詞的用法に由来。
(出典:Online etymology dictionary)
遡れば動詞「少なくする」の過去分詞形「少なくされた」から派生した名詞形であり引用の通り「ほんの一部」という意味でした。
これが後にある出来事で「分」という意味になります。
In Medieval Latin, pars minuta prima "first small part" was used by mathematician Ptolemy for one-sixtieth of a circle, later one-sixtieth of an hour
対訳:中世ラテン語の時代、数学者のプトレマイオスはpars minuta prima「最初の小さな一部分」というフレーズを「円の60分の1(後には1時間の60分の1)」を表すために用いました
(出典:Online etymology dictionary)
円または1時間を60で分割した「小さな一部分」が後に、minuta「小さな」という前半部だけで「分」を意味するようになったというわけでした。
ちなみに1時間を最初(ラテン語:prima)に60で分割したのが「分」ですが、更に60で分割したのが「秒」です。最初の次、二番目(ラテン語:secunda)に分割した部分であるが故に、「秒」は英語でsecondというわけです。
minuteが「議事録」を意味するようになったわけ
このようにしてminuteは「分」という意味を獲得したわけですが、元の小さいというイメージが「議事録」という意味にも派生していきます。
Perhaps from Latin minuta scriptura "rough notes," literally "small writing", on the notion of "a rough copy in small writing."
対訳:恐らくはラテン語で「小さな文字」を原義とするminuta scriptura「走り書きのメモ」に由来、「小さな文字により書かれたメモ」というイメージによる展開と思われる。
(出典:Online etymology dictionary)
minuteには英語でも15世紀頃には小さくまとめたものというイメージで「文書や手紙の要約」という意味があったそうで、後の1710年頃には既に「議事録」という意味で複数形が使われている記録があるそうです。
1時間を小さく分割した「分」も、会議の内容を小さくまとめた「議事録」も同じイメージに由来していたというわけですね。
英語で「議事録をとる」は何と言うか
「議事録」は英語でminutesと言えることが分かりました。では「議事録をとる」は何と言えばいいでしょうか。
英語では、take the minutesと表現します。
例)Could you take the minutes? 「議事録をとって頂けますか」
このときminuteが単数形だと全く異なった意味になってしまいます。
Could you take a minute? 「少しお時間頂けますか」
この場合「分」ではなく「ちょっとの間」という意味で、相手に時間を割いてほしいとお願いする表現となります。
最後に
今回は、単語minuteについて調べてみました。「分」のほかに「議事録」という意味は意外でしたが、ルーツを辿ればその派生も頷ける背景がありました。
またthe minutesかa
minuteか、the timeかtimeか、冠詞の有無や単数/複数の区別は英語に於いてやはり重要ですね。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。
