ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
外国語学習において、「AはBである」という構文は基礎的ながら侮れません。
というのも大抵の西洋言語において、「~である」に相当する動詞は主語に応じて不規則変化をするものだからです。
例えば英語であればbe動詞が「~である」という意味を担いますが、主語に応じてam, are, isと変化します。ドイツ語やフランス語などでも同様に不規則な変化が見られます。またロシア語のように、現在形においてはbe動詞に相当する語を用いず単に「A、B」と単語を並べるだけの場合もあります。
このように不規則な活用や特徴的な用法があるため、言語ごとに丁寧に見ていく必要があります。
スペイン語における2種類のbe動詞とは?
be動詞は本来、英語における表現ですがここでは「AはBである」という形で存在や状態を表す動詞として便宜上用いたいと思います。
他の言語おけるbe動詞は、例えば上に挙げた例ではドイツ語sein [ザイン]、フランス語être
[エートル]があります。ロシア語はбыть [ブィチ]ですが、先述の通り現在時制ではあえて言わず「A、B」の単語を並べるのみで表現します。
ところかわってスペイン語には英語のbe動詞に相当するものが2種類存在します。
1つはser [セール]、もう1つはestar [エスタール]であり、前者が「本質、特徴」を、後者が一時的な「状態、場所」を意味します。
例えば「私は日本人男性です」は本質的なものなので前者serを用います。一方で「私は疲れている」はその時点での状態につき後者estarを用います。
ちなみに、それぞれ主語Yo「私」の場合の表現は以下の通り。serはsoy、estarはestoyと活用します。主語は動詞の形で分かるので言いません。
Soy Japonés. 「私は日本人男性です」
Estoy cansado. 「私は疲れている」
英語ではどちらもbe(I am
Japanese. / I am tired.)で言えるところ、スペイン語では明確に使い分ける必要があります。なおイタリア語やポルトガル語でも同様の使い分けがあります。
serかestarかで意味の変わる形容詞とは?
be動詞を用いた「AはBである」という表現でBには名詞や形容詞が置かれますが、興味深いことにスペイン語ではserかestarかでBの意味が変わるケースが存在します。
次の文章では同じ形容詞listoがBの位置で用いられていますが、その意味が違っています。
Él es listo. 「彼は賢い」
Todo está listo. 「全ては準備ができた」
どちらも主語は3人称単数で動詞はそれに合わせて活用しています(前者はserからes、後者はestarからestá)。
serのときlistoは「賢い」という意味であり、estarの場合は「準備ができた」という意味になるのです。
使い分けでserは「本質、特徴」を意味することから、ser listoで「賢い」という主語の性質を表現するというわけですね。estar
listoで「準備ができた」というのもある時点での状態だと考えられます。
しかし、なぜbe動詞によって意味が違っているのでしょうか。
はっきりとはわかっていませんが、1つにはlistoという形容詞がゲルマン祖語の*listiz「技術、ずる賢さ、策略」に由来し「賢い」⇒「素早い」⇒「準備ができた」という具合に意味が広がったからだという説があります。
関連としてポルトガル語やイタリア語のlestoは「素早い」という意味で、スペイン語に於いてはもう更に一段階の派生があったのではないかというものです。
(以上、参照はen.wiktionary)
ちなみに、形容詞は名詞を修飾することでも用いられますがlistoに関して、名詞を修飾する場合は常に「賢い」という意味をとります。
例 hombre listo「賢い男性」
最後に
今回はスペイン語におけるbe動詞と形容詞listoについて調べてみました。
他にもserかestarかによって意味が異なる形容詞があります。
ser malo「悪い」/
estar malo「病気である」
ser orgulloso「傲慢な」/
estar orgulloso「誇りに思っている」
ser seguro「安全だ」/
estar seguro「確信している」
単語によっては正反対の意味となる例もあり、用法には要注意ですね。
