ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
かつては街中の至るところで見かけた公衆電話も、今や一人一台が当たり前となった携帯電話の普及によりその数は激減しているのではないでしょうか。
とはいえ携帯電話の充電が切れてしまった時や災害などで繋がりにくくなってしまった時のためには欠かすことのできない連絡手段と言えます(公衆電話は、大規模な災害等の状況下でも優先的につながりやすい仕組みが整えられているのだそうです)。
今回は「電話」に関係する表現について調べてみました。
hotline「ホットライン」とは?
何らかの目的で相手と直接連絡を取ることができる電話回線のことを「ホットライン」と言います。
これは和製英語では無く英語hotlineをそのまま取り入れた外来語です。
日常的にはいじめやハラスメント等の被害に対する相談窓口や企業が顧客からの問合せ受付窓口等の名前で使われていますが、もともとは歴史的な出来事に由来します。
遡って1960年代、ソ連(当時)がキューバに核ミサイルの基地を建設していることが発覚し、アメリカはキューバを海上封鎖し基地建設の撤去を迫りました。
対してソ連は海上封鎖を解かせるために艦隊を派遣。ここに米ソ間の緊張は高まり一時は核戦争の勃発寸前にまで達します。いわゆるキューバ危機です。
最終的にはソ連が基地建設を断念したことでキューバ危機は回避されましたが、これを発端に偶発的な戦争勃発を防ぐため米ソ間で首脳同士が直接対話できる回線(ホットライン)が設置されたのでした。
ホットラインとは本来、超大国の米国とソ連を直接結ぶ回線だったわけですね。
なぜhotline(熱い線)なのか?
英語hotlineは日本での「ホットライン」のようにそのまま外来語として取り入れられたり、直訳の「熱い線」を自国語に置き換えた表現で取り入れられたりしています。
前者ではフランス語hotlineやドイツ語Hotlineなど、後者では中国の熱線やロシア語горячая линия (ラテン語表記:gorjačaja linija)などが挙げられます。
とはいえ、なぜhot「熱い」+
line「線」なのでしょうか?
hotという形容詞はもっぱら「熱い」という意味で用いられますが、そこから派生した様々な用法があります。
日本語で「できたてほやほや」という表現があるように、「熱い」からは「できたて」とか「(情報が)出たばかり」というイメージが広がります。
英語hotも同様で、これがhotlineにおける即時性やいつでも対応できるというイメージに適していたというわけですね。
英語cold call「冷たい電話」とは?
hotlineが「熱い線」であるのに対し、まるで反意語のようなcold callという表現があります。
直訳すれば「冷たい電話」。ひょっとするとhotlineの正反対で、全くつながらない電話のことでしょうか。
実は、商品やサービスなどを売り込むための突然の営業電話を意味しているのです。いわゆる「テレアポ」ですね。
「テレアポ(テレフォン・アポイントメント)」は和製英語であり、相当する英語表現がcold
callだというわけです。
ちなみに、cold-callと間にハイフンを挟むと「売込みの電話を掛ける」という動詞として用いることができます。
なぜcold call(冷たい電話)なのか?
では、なぜcold「冷たい」という形容詞が使われているのでしょうか。
coldという形容詞はもっぱら「寒い、冷たい」という意味ですが、hotと同じように元の意味から派生して様々な用法があります。
日本語でも「冷え切った関係」とか「冷ややかな反応」という表現に見られるように、関係性の浅さや興味の薄さは「冷たい」イメージがあります。
cold callとは直訳して電話が冷たいということではなく、関係のできていない(coldな)相手に突然の電話をするということに由来しているというわけですね。
最後に
今回は「電話」に関して、hotlineとcold callという表現について調べてみました。
声だけでコミュニケーションをはかる「電話」では、相手との関係性やその構築の仕方しだいでhotにもcoldにもなりえるので注意が必要ですね。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。
