ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
今月21日の日曜日は「父の日」ですね。その起源は既にあった「母の日」に対し、父親への感謝を示す日も作ってほしいというある米国人女性の願いによって1910年にはじまったのだそうです。
今回は「父親」に相当する外国語やその派生語について調べてみたいと思います。
「父親」のルーツとは?
「父親」を他の言語では何と表現するか、ヨーロッパの各言語から代表的なものを見てみましょう。
まず英語ではfather [ファーザー]、他にドイツ語Vater [ファーター]、フランス語père
[ペール]、イタリア語padre [パードレ]、ノルウェー語far [ファール]、ポルトガル語pai [パイ]・・・。
どうでしょう、何だか綴りや音が微妙に似ています。
それもそのはず、上で挙げた「父親」に相当する語は全て共通のルーツに由来すると考えられているのです。
その共通のルーツはインド・ヨーロッパ祖語(印欧祖語)と呼ばれ、確実な史料が無いため言語学者によって推定された形にはなりますが、いずれにせよ上の各言語の「父親」とはその祖語から派生していると考えられています。
そして印欧祖語は地域毎に枝分かれして展開していきます。その1つがゲルマン語派から派生した英語、ドイツ語、ノルウェー語であり、他にイタリック語派から派生したフランス語、イタリア語、ポルトガル語ということです。
フランス語、イタリア語、ポルトガル語の「父親」は?
イタリック語派から派生した言語の一例としてフランス語、イタリア語、ポルトガル語を挙げましたが、これら言語の直接的な「父親」はラテン語です。
かつて地中海を囲むように広大な領土を誇ったローマ帝国における公用語がラテン語だったわけですが、帝国の崩壊後は各地でラテン語をベースとした地域毎の言語が発展していきました。
ラテン語で「父親」はpater [パテル]と言います。
なおラテン語paterから派生したのは各言語における「父親」という単語だけではありません。英語patriot「愛国者」とかpaternity「父性」もまた遡ればpaterからの派生に由来しています。
派生語の1つ、patronの意外な意味とは?
他にもラテン語paterからの派生に由来する単語があります。
その1つがpatron [パトロン]です。
パトロンと言えば、主に金銭的な面で支援・後援する存在を指しますね。
これは英語におけるpatronの意味を日本語が取り入れたからです。
英語におけるpatronもまたフランス語から取り入れたのですが、現代フランス語では「経営者、ボス」とか「型紙、パターン」という意味で用いられる語になっています。
また同様にフランス語から取り入れたドイツ語のPatrone [パトローネ]は「弾薬筒、(インクの)カートリッジ」を指す語になっています。
ルーツの「父親」という単語がこのように意味を転じた理由ですが、そもそもpatronはかつてのフランス語で「保護者、守護聖人」を意味しており、守護聖人が人々にとって模範となる型だというイメージから「型紙、パターン」という意味となり、また更に発展して「一つの筒あたりの標準的な火薬量」を経て「カートリッジ」に至ったと考えられています。
英語patternとpatronの関係とは?
もう1つ興味深いのが英語patternの語源です。
patternは日本語でも「パターン」として定着した外来語で「型、様式」等の意味で使われます。
なお英語の発音はpa-に強勢がありカナ表記するならば[パタン]のようなイメージです。
実はpatternは語源的に、patronの異形なのだそうです。
フランス語のpatronには「経営者、ボス」というかつての「保護者、守護聖人」に由来する意味を持ちつつ「型紙、パターン」という意味も持ち合わせています。
英語では後者の意味が分離し異形patternとして独立し今に至っているのですね。
最後に
今回は「父親」にまつわる単語について調べてみました。意味の点でpatronが「父親」という意味のラテン語paterに由来するというのは想像に難くありませんが、patternもそうだったというのは驚きです。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。
