ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
日本語で「あぐらをかく」というと、文字通りに「あぐら座りをする」という意味のほかに慣用句で「過去や現在の立場、状況に満足していい気になる」という意味もありますね。
ところで「あぐら」は座り方であるのに、なぜその動作を「かく」と表現するのでしょう。
「あぐらをかく」という表現における「かく」は、漢字では「構く」であったそうです。
「構」という漢字から分かる通り、姿勢を構えるという意味で使われていたのですね。
「あぐら」を漢字でどう書く?
では、「あぐら」の方は漢字ではどう書くでしょうか。
漢字では「胡座(または胡坐)」と書きます。
遡って、平安時代の辞書「名義抄(みょうぎしょう)」には「胡床」という記録が残っており、これが確認できる最初の例なのだそうです。
前半の「胡」という漢字は漢民族以外の人々、特にトルコ人やモンゴル人、そのほか中央アジア人を指し、「胡座」はそうした地域から入ってきた座り方だと思われます。
なお読み方の「あぐら」は、もともと「足(あし)」と「座(くら)」から成る「あしくら」が後の音変化により「あぐら」になったと考えられています。
「あぐら」を外国語で何と言う?
外国語では「あぐら」を何と表現するのでしょうか。
ハンガリー語 törökülésben ülni [テレキュレーシュベン・ユルニ]
ポーランド語 siedzieć po turecku [シェヂェチ・ポ・トゥレツク]
ルーマニア語 ședea turcește [セデア・トゥルチェステ]
上に挙げた3つの言語は、直訳するといずれも「トルコ風に座る(こと)」という意味になります。
それぞれ順番にtörökülésben、po turecku、turceșteが「トルコ風に」に当たります。
漢字表記の「胡座」と同じ手法での表現と言えますね。ハンガリー、ポーランド、ルーマニアといういずれもヨーロッパの東に位置する国々は歴史的にも中央アジアとの接触が大きかったと思われるので、このような表現が定着したのではないでしょうか。
「あぐら」はある職業の座り方?
一方、英語やドイツ語では「あぐらをかく」を次のように表現します。
英語 to sit tailor-fashion [トゥ・シット・テイラー・ファッション]
ドイツ語 im Schneidersitz sitzen [イム・シュナイダージッツ・ジッツェン]
tailorおよびSchneiderはそれぞれの言語で「仕立て屋」という意味です。
つまり「あぐらをかく」は英独で直訳すると「仕立て屋のように座る」というわけですが、一体なぜ仕立て屋なのでしょうか。
その由来は仕立て屋の伝統的な作業方法にありました。
かつて仕立て屋は作業台の上にあぐらをかき、自分の太ももの上に布地を置いて裁断や縫製などの仕事をしたのだそうです。この方法は重い布地を安定して扱うのに適しており、また布地が床と接触して汚れることも防げたのだそうです。
最後に
今回は「あぐら」について調べてみました。その表現には地理的または歴史的な背景があったのですね。
今後も興味深い発見があれば当ブログで取り上げていきたいと思います。
