ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
英単語のルーツを訪ねていると、意外な単語が同じ語源に由来していることに気が付きます。今回は、その一例をご紹介します。
whisperとwhistleのルーツとは?
今回取り上げる単語は、whisperとwhistleです。
どちらも綴りがwh-で始まっています。
その意味は前者が「ささやく、ささやき声」であり、後者は「笛を吹く、笛(ホイッスル)」です。かすかな音のささやきと響き渡る笛の音では、正反対の意味ですね。
ところが、この2つの単語のルーツを遡ると共通の祖語にたどり着くのです。
1.whisperの語源
まずは、whisperの語源から。
from Proto-Germanic *hwis- (source also of Middle Dutch wispelen, Old High German hwispalon, German wispeln, wispern, Old Norse hviskra "to whisper"),
対訳:ゲルマン祖語*hwis-から(中期オランダ語wispelen、古高ドイツ語hwispalon、ドイツ語wispeln、wispern、古ノルド語hviskra「ささやく」と同語源)
(参照:Online etymology dictionary)
ゲルマン祖語とは、印欧祖語から枝分かれして後のゲルマン系言語のベースになったと考えられている言葉です。遥か昔のことなので語形は推測に過ぎませんが、いずれにせよ祖語*hwis-から英語whisperは生まれたと考えられています。
2.whistleの語源
続いてwhistleの語源を紐解いてみます。
Middle English whistlen, "produce a high, shrill or musical kind of sound by forcing the breath through contracted lips," from Old English hwistlian "to whistle," from Proto-Germanic *hwis-,
対訳:中英語whistlen、「唇をすぼめて息を送り出すことで作り出される、甲高い音または音楽的な音」、古英語hwistlian「笛を吹く」、ゲルマン祖語*hwis-から
(参照:Online etymology dictionary)
そのルーツは、whisperと同じくゲルマン祖語の*hwis-に繋がりました。
ゲルマン祖語*hwis-を更に遡ると印欧祖語の*kwei-が究極的な語源であろうと推測されています。これは「シューっと音を立てる、笛を吹く」という意味の擬音語であったと考えられています。
擬音語から派生の過程で一方は「ささやき」、他方は「笛」という意味に分かれていったというのは面白いですね。
whisperとwhistleの関係
さらに、Online etymology dictionaryによれば語源を同じくするこの2語の用法に関して興味深い言及があります。
An alternative verb, now obsolete, was whister (late 14c., from Old English hwæstrian),
対訳:代替の単語として、今では古語だがwhisterがあった(14世紀後半、古英語hwæstrianから)
(参照:Online etymology dictionary)
whisperと代替可能な語としてかつて存在したwhisterという単語は、よりwhistleと綴りが似ています。
また、whistleは昔「ささやく」という意味の用法もあったそうです。
Used also in Middle English of the hissing of serpents; in 17c. it also could mean "whisper."
対訳:中英語期にはヘビのシューっという威嚇音の意味もあり、また17世紀には「ささやき」という意味もありました。
(参照:Online etymology dictionary)
これも、語源を同じくしているからこその現象だというわけですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回はwhisperとwhistleという英単語について調べてみました。
ささやき声と笛の音で対照的なボリュームの単語ですが、そのルーツは同じ擬音語に由来するというのは面白いですね。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。


