ハロー。Yumaです。
皆さま、今日も楽しんで語学してますか?
「柿」は東アジアで古くから自生・栽培されていたそうですが、現在の栽培品種は中国で発展したのが始まりとされています(柿の生産量も中国が世界一です)。
奈良時代には日本へと伝わりましたが主流は「渋柿」でした。後に日本での品種改良により「甘柿」が多く登場し、近代以降にヨーロッパやアメリカへと広がっていったのだそうです。
今回は日本から広まっていった「柿」を表す外国語について調べてみました。
「柿」の学名はKaki?
学名は、動植物につけられる世界共通の学術名称です。
命名に於いてはラテン語が用いられ、該当するラテン語が無い場合は他言語をラテン語化した単語が用いられます。
「柿」は、学名でdiospyros kakiと言います。kakiの部分は日本語の「柿」が採用されています。
前半部分のdiospyrosは、種である「柿」より一つ上の階層(カキノキ属)を指します。
ちなみにdiospyrosは古代ギリシャ語に由来します。dios「ゼウス(ギリシャ神話の最高神)」+pyros「穀物」という組み合わせから成り、つまるところ「ゼウス(神様)の穀物」が原義です。
「柿」の美味しさや豊富な栄養からついた名前なのだそうです。
英語で「柿」は何という?
英単語のpersimmon「パーシモン」は、カキノキ科全般を指す総称として使われます(ちなみにアクセントは-si-の部分にあります。すなわち「シ」の部分を強く言うようにしましょう)。
品種には北米原産のアメリカガキもあり、特に日本の品種を指す場合はJapanese
persimmonとかkakiと呼ばれます。「柿」は英語圏でも通用するのですね。
persimmonの語源は、アメリカ先住民の言語に由来するのだそうです。
1610s, from Powhatan (Algonquian) pasimenan "fruit dried artificially," from pasimeneu "he dries fruit," containing Proto-Algonquian */-min-/ "fruit, berry."
対訳:1610年代、ポウハタン族(アルゴンキン語族)のpasimenan「人工的に乾燥された果物」から、pasimeneu「果物を乾燥させる」に由来し、アルゴンキン祖語の*/-min-/「果物、果実」が含まれている。
(出展:Online etymolofy dictionary)
イタリア語で「柿」は「カコ」?
日本の甘柿は、英語圏のkakiのように名前と共に欧米に広まりました。
ヨーロッパの諸言語における「柿」の表現は以下の通り。
フランス語 kaki
カタルーニャ語 caqui
イタリア語 cachi
ドイツ語 Kaki
チェコ語 kaki
ポーランド語 kaki
(参照:en.wiktionary)
読みは、いずれも「カキ」です。
カタルーニャ語caquiやイタリア語cachiの綴りはそれぞれの正書法に従った形です。すなわちカタルーニャ語とイタリア語では「カ行」を表すのに文字kではなく、c-やqu-、ch-を用いるのです。
ところで、イタリア語では1個の「柿」をcacoと言う日常表現があるそうです。
日本語から借用したcachiを複数形だと誤認した結果、単数形のcacoができたというのですがどういうことでしょうか。
イタリア語に於ける単数形から複数形への変化は英語のように語尾-sを付けるのではなく、語尾の母音を変化させて表します。
すなわち単数形で語尾-o、-e、-aの単語は、複数形で-i、-i、-eとするのです。
というわけでcachiの語尾-iが複数形の印だと勘違いされた結果なのですが、文法上は単数形がcacheでも成り立つことになります。
cacoとなったのは、cachiが男性名詞とされていることに起因しているのかもしれません。
(イタリア語では単数形語尾-oの単語は原則男性名詞。一方で語尾-eは、単数形では男性名詞・女性名詞両方の可能性があるほか複数形では女性名詞の語尾でもある)
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、「柿」を表す外国語について調べてみました。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。



