ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
英語において接尾辞-lessは、「~が無い / 欠けている」ことを示す役割があります。
例えば以下のような例がありますね。
care「注意」 + less = careless「不注意な」
end「終わり」+ less = endless「無限の」
接尾辞-lessの語源とは?
「~が無い / 欠けている」という意味を付与する接尾辞-lessの語源は何でしょうか。
from Old English -leas, from leas "free (from), devoid (of), false, feigned," from Proto-Germanic *lausaz (中略), from PIE root *leu- "to loosen, divide, cut apart."
対訳:古英語-leas、形容詞leas「が無い、欠けている、誤った、偽りの」、ゲルマン祖語*lausaz(中略)、印欧祖語の語根*leu-「緩める、分ける、切り離す」に由来。
(出展:Online etymology dictionary)
元は形容詞のleasが、接尾辞として機能するようになったようです。
そういえば、現代英語に於いてもlessは接尾辞だけでなく形容詞や副詞としても用いられますね。
以下のように「より少ない、より少なく」という意味です。
例)I have less money than I used to.「かつてよりもお金が少ない」
例)A word used less often than before.「以前よりも使用頻度が少ない単語」
接尾辞-lessは「欠けている、無い」という意味なのに、形容詞や副詞では「少ない」程度の意味になっているのは面白いですね。
実は、接尾辞-lessは形容詞や副詞で使われるlessと語源的には無関係なのです。
形容詞や副詞で用いられるlessの方の語源は以下の通り。
Old English læs (adv.) "less, lest;" læssa (adj.) "less, smaller, fewer" (Northumbrian leassa), from Proto-Germanic *laisizan (中略), from PIE root *leis- "small" + comparative suffix.
対訳:古英語læs(形容詞)「より少ない、しないよう」、læssa(形容詞)「より少ない、より小さい、よりわずかな」(ノーサンブリア方言leassa)、ゲルマン祖語*laisizan(中略)、印欧祖語の語根*leis-「小さい」+比較接尾辞。
(出展:Online etymology dictionary)
見比べてみるとルーツと考えられている印欧祖語の語根が微妙に異なりますね。
語源的に無関係なために意味も異なっているというわけでした。
reckless「無謀な」とは何が無いのか?
接尾辞-lessを持つ単語の1つに、recklessという語があります。
「無謀な、気に掛けない、見境の無い」といった意味の形容詞です。
reck + -lessから成り立つであろうことは容易に想像つきますが、reckが無いとはどういうことでしょうか。
辞書によってはそもそもreckが見出し語に挙がっていないものもありますが、これは現代では用いられなくなってしまった単語だからです。
かつては「注意、用心」といった意味で用いられていたそうです。
つまりrecklessは、注意しない・用心しないという原義から「無謀な」等の意味に至ったというわけです。
「注意、用心」という意味の語は他にもcareやheedが存在しているからでしょうか。残念ながらreck単体は廃れてしまい、接尾辞のついたrecklessに姿を残すのみとなってしまったのでした。
なお、Online etymology dictionaryの解説によれば中英語の時代(11~15世紀頃)には既にreckの存在感はかなり薄まっていたようで、そのため記録に残るrecklessの綴りもかなり揺れが見られるのだそうです(rechiles,
retcheles, recelease, richeles, regeles, reccles, rakeles)。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は接尾辞-lessおよびrecklessという単語について調べてみました。
どちらも語源を尋ねてみると興味深い発見がありました。
今後も、興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。


