ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
「ノートパソコン」と言えば卓上型のデスクトップパソコンに対して、持ち運び可能な小型サイズのものを指して使われています。
ただ、ノートパソコンという表現は英語圏では通じず、"Laptop (computer)"「ラップトップ」と言う必要があります。
そもそも、英語"Personal Computer"「パーソナル・コンピュータ」の省略形として使われるパソコンも、英語圏では頭文字をとってPCと略されるのが一般的です。
デスクトップの方は、"desktop"というれっきとした英単語がありそのまま通じます。
ラップトップとは何の上のことか。
「机の上、卓上」と訳すことのできる"desktop"はdesk「机、卓」+ top「上」の組み合わせから成る単語ですね。
それを基に生まれた単語が"laptop"です。つまり、"laptop"も分解すればlap + topから成るわけですが、"lap"の上とは一体どこのことなのでしょうか。
・・・
正解は、「ひざ」でした。
大型の卓上パソコンに対し、小型でひざの上で扱えるタイプのパソコンだから"laptop"というわけですね。
"lap"イコール「ひざ」とは言うけれど…
「ひざ」は太ももとすねをつなぐ関節部分のことですが、日本語の場合は他の用法も存在します。
例えば、混雑している電車内で荷物をひざの上に乗せることがありますが、まさか関節部分の「ひざ」に乗せている人はいませんね。
ひざの上と言いつつも、荷物は太ももの上に置かれているはずです。
このように、日本語では座ったときの太もも部分のことも「ひざ」と呼んでいるのです。
対して英語では、別々の単語として区別されます。関節の方はご存じの通り"knee"であり、今回の"lap"「ひざ」とはつまり、座ったときの太もも部分を指す表現というわけでした。
元は身体部分では無かった"lap"の意味とは
ところで、"lap"はもともと「ひざ」を意味する単語ではありませんでした。
語源を遡ってみましょう。
Old English læppa (plural læppan) "skirt or flap of a garment," from Proto-Germanic *lapp-(中略)Sense of "lower front part of a shirt or skirt" led to that of "upper legs of seated person" (c. 1300).
対訳:古英語læppa(複数形læppan)「衣服のすそ、折り返し部分」、ゲルマン祖語*lapp-から(中略)「シャツやスカートの正面下部」という意味から「座っている人の太もも部分」という意味が派生した(1300年頃)。
(出展:Online etymology dictionary)
本来は、衣服の一部分を指す単語だったのですね。ルーツを同じくする単語に、ドイツ語"Lappen"という単語がありますが、こちらは「布切れ、ぞうきん」という意味で用いられています。
ドイツ語の方は、より本来の意味に近いイメージで残っていると言えます。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、"laptop"「ラップトップ」という言葉について調べてみました。
その意味は、「ひざ」(と言っても実際には太もも)の上だったのですね。
今後も気になる単語について、いろいろと調べていきたいと思います。