ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
「かつら」は頭髪の薄くなった部分を隠すためのほか、ファッションとしても用いられる装身具です。
また、西洋では正装としての使用もあったとのこと。
Wikipediaの「かつら」の項によると、16世紀当時のヨーロッパではノミやシラミの流行に対し、地毛を短く剃ることで衛生状態を保っていました。それで、公の舞台では「かつら」を被るようになったというのだそうです。
英語には、"in wig and gown"という成句があります。直訳すれば「かつらとガウンを身に着けて」となりますが、「法官の正装で」という意味で用いられます。
イギリスでは、裁判官が伝統的に白いかつらと黒い法衣(ガウン)を身に着けるのだそうです(ただし昨今では廃止や簡素化も進んでいるとのこと)。
大きなかつらを被るのはどんな人?
ヨーロッパにおける正装としての「かつら」とはどんなものだったのでしょうか。
例としては、皆さんも良くご存じの音楽家の肖像画がヒントになります。
バッハやモーツァルトなど、音楽の授業で見た彼らの姿はカールした豊かな毛髪が印象的でした。
実はあの頭髪は「かつら」だったのだそうで、当時の身だしなみが反映されていたというわけです。
ではここで問題。英語には"bigwig"という表現があります。直訳すると「大きなかつら」ですが、何を指す表現として用いられるのでしょうか。
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正解は、「大物、重要人物」でした。
この単語の由来は以下の通りとされています。
First arose in the 1730s, from big + wig. Formerly, English men of authority wore wigs. Bigwig plays on the idea that higher authority is denoted by a larger wig.
対訳:1730年代にbig「大きい」+wig「かつら」の複合により生まれた。かつてのイングランドでは権威ある男性はかつらを被っており、権威の高さに応じてかつらも大きいものになるという考えに基づいています。
(参照:en.wiktionary)
大きなかつらは、高い権威の象徴だったというわけですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、"wig"「かつら」に関する表現について調べてみました。
ヨーロッパにおける正装としての歴史が、英語における"in wig and gown"や"bigwig"という表現を生み出したのですね。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。