ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
ヨーロッパにおける「音楽の都」と言えば、オーストリアの首都ウィーンですね。
これは、かつて同地を支配していたハプスブルク家が音楽家の活動を支援し発展させてきたからだとされています。
一方で、ピアノ、バイオリン、チェロなど楽器の発祥は多くがイタリアです。バイオリンは英語風の発音に倣っていますが、たいていの名称はイタリア語をそのまま引き継いでいます。
他に楽譜における記号の名称も多くはイタリア語由来ですね。昔、音楽の授業で学んだフォルテ、アンダンテ、クレッシェンドなど、いずれもイタリア語です。
楽器「オカリナ」の語源とは?
今回は、同じくイタリア生まれの楽器である「オカリナ」について調べてみましょう。
イタリア語"ocarina"は、英語やフランス語などにもそのままの綴りで外来語として取り入れられています。
もとは粘度を成形して焼き上げた陶器製のほか、今ではプラスチック製のオカリナもあります。
ところでオカリナの姿かたちをよく見てみると、何かの形に見えてきませんか。
実は語源を調べると、もとは「小さい○○」という意味だったことが分かります。
from Italian ocarina, diminutive of oca "goose" (so called for its shape),
対訳:イタリア語ocarina、oca「がちょう」の指小形から(その形から命名された)。
(参照:Online etymology dictionary)
オカリナは、19世紀後半のイタリアでお菓子職人であったジュゼッペ・ドナーティという人物によって作られたのだそうです。その形が「小さいがちょう」のようだったことからオカリナと命名された、という訳だったのですね。
イタリア語"oca"「がちょう」の語源とは?
オカリナの語源となった"oca"「がちょう」ですが、この単語のルーツを紐解くと「鳥」に行き着きます。
from Vulgar Latin *auca, from Latin avicula "small bird," diminutive of avis "bird".
対訳:ラテン語avis「鳥」の指小形であるavicula「小さな鳥」に由来する俗ラテン語*aucaから。
(参照:Online etymology dictionary)
多くの種類が存在する鳥類ですが、「がちょう」はヨーロッパに於いて代表的な「鳥」だったことに由来しているのかもしれません。
ヨーロッパではがちょうのローストがクリスマスに於ける伝統料理として知られているほか、肝臓を用いたフォアグラも有名ですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は楽器「オカリナ」の語源について調べてみました。
ちなみに調べてみると、吹き口が1つでは無く2つ以上備えられたものもあり、今では必ずしもオカリナ=「小さながちょう」の見た目をしていないようです。
今後も興味深い発見があれば、当ブログで紹介していきたいと思います。