ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
スーパーマーケットに行けば、国内外問わず様々な食材を調達することができます。
食材の名前は日本語のものから、外国語由来のものまで様々です。
ところが、食材の中には日本語由来のように見えて実は外国語由来の名前だったというものがあります。
今回は、そんな食材を3つ挙げました。一体どこの言語に由来する名前なのか、考えながら読み進めて頂けましたら幸いです。
レベル1:「イクラ」
日本食の代表的存在であるお寿司は海外でも広く知られ、カリフォルニアロールのように現地で独特に発展したメニューも見られるようになっています。
握りや軍艦、ネタも様々な魚介を楽しめますが、今回はその中の1つイクラについて。
サケの卵を醤油漬けにした高級品として知られますが、イクラという名前は日本語固有のものではありません。
では、どこの言語がもとになっているのでしょうか。
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正解は、ロシア語でした。
ロシア語で用いられるキリルアルファベット表記では"икра"(ラテンアルファベット"ikra"に相当)です。
なおネイティブの発音では、語末の"a"にアクセント(強勢)があります。カナ表記するならば[イクラー]のように、「ラ」の部分を強く長めに発音することになります。
また、そもそもロシア語の"икра"とは「魚卵」全般を指す単語です。
「イクラ」を、より正確に示したいのであればкрасная икра [クラースナヤ・イクラー]となります。"красная"とは「赤い」という意味の形容詞で、すなわち「赤い魚卵」です。
レベル2:「オクラ」
私の朝ご飯は、もっぱら白米に納豆、それからお味噌汁というラインナップが定番です。納豆は臭いや粘り気など、海外に限らず日本国内でも好き嫌いが分かれやすい食材では無いでしょうか。
粘りのある食材は納豆以外にも「オクラ」がありますね。私は、たまに納豆とオクラを混ぜて食べることもあります。
ところで、実はこのオクラもまた日本語固有の名称では無かったのです。
では、どこの言語がもとになっているのでしょうか。
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正解は、英語でした。アルファベットで"okra"と表記します。
英語において"-a"で終わる単語というのは珍しいですが、この単語はどこにルーツがあるのでしょうか。
vegetable cultivated in the East and West Indies and southern U.S., 1670s, from a West African language (compare Akan nkruma "okra").
対訳:東インド諸島や西インド諸島、アメリカ南部で栽培される野菜、1670年代、西アフリカの言葉から(アカン語nkruma「オクラ」を参照)。
(出展:Online Etymology Dictionary)
オクラの原産地はアフリカにあるようで、英語"okra"も元を辿れば西アフリカの言語に由来するようでした。
なおアカン語とは西アフリカの国、ガーナで話される言語だそうです。
和食にも違和感なく馴染んでいるオクラが、名前ともども海外から入ったものだったとは驚きですね。
レベル3:「エリンギ」
日本では様々なきのこが食用として楽しまれています。その多くの旬は秋ですが、冬の鍋料理には欠かせない食材の一つですね。とはいえ今では年中通して、きのこを楽しむことができます。
食べ方も様々です。例えば「エリンギ」は、炒め物や煮物、和え物など幅広く食材として活用されます。
実はこのエリンギ、日本語固有の名前ではないのです。
一体、どの言語がもとになっているのでしょうか。
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正解は、なんと「ラテン語」でした。
かつては古代ローマ人の言葉であり、現代でもバチカン市国における公用語ではあるものの、多くの人にとっては学術用語で目にするぐらいではないでしょうか。
それが実は、エリンギのルーツの言語というから驚きです。
今では身近な食材ですが、もともとエリンギの原産地は南ヨーロッパから中央アジアのあたりなのだそうです。日本に定着する際に、ラテン語の学名"eryngii"がそのまま取られたのだと思われます。
更に遡って、ラテン語の"eryngii"(単数主格形"eryngium")はギリシャ語の"erungos"の指小形である"erungion"に由来するのだそうです。
この"eryngium"とは本来セリ科植物を指す名称なのですが、なぜきのこの名前になったのでしょうか。
それは、エリンギがこの植物の根に寄生する種類のきのこであったことに由来するのだそうです。
馴染みの薄いラテン語が、まさか我々にとって日常的な食材名のルーツになっていたのですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、イクラ、オクラ、エリンギの由来について調べてみました。
どれもレストランやスーパーマーケットで目にする食材が、実は外国語に由来する名前だったとは驚きでした。
今後も、こうした発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。



