ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
暑さの大変厳しいこの時期は室内であっても熱中症には気を付けたいところです。
暑さ対策にはエアコンの適切な使用が欠かせませんが、電気代も気になりますね。
エアコンの消費電力は、定期的なフィルター清掃や適切な温度設定など意識することで抑えられるとのこと。
日中は30℃越えどころか35℃越えも当たり前となった昨今、エアコンの適切使用により電気代もある程度抑えつつ乗り越えたいですね。
「電気」を外国語で?
さて、今回は「電気」という単語を取り上げます。
ヨーロッパの主な言語で「電気」を何と表現するか、調べてみると以下の通りです。
英語 electricity
ドイツ語 Elektrizität
フランス語 électricité
イタリア語 elettricità
チェコ語 elektřina
上に挙げた5つの言語で、どれも似た形が見て取れます。同一のルーツからこれら言語へ広まっていった可能性が考えられますね。
英語"electricity"「電気」の語源とは?
では、英語を代表として単語のルーツを辿ってみたいと思います。
まず名詞"electricity"とは、形容詞"electric"に対象を名詞化する接尾辞"-(i)ty"がついた派生語です。
では形容詞"electric"の語源は何でしょうか。
Online Etymology Dictionaryを紐解くと、元は全く異なる意味であったことが分かります。
from Latin electrum "amber," from Greek ēlektron "amber", also "pale gold" (a compound of 1 part silver to 4 of gold); which is of unknown origin.
対訳:その語源はラテン語electrum「琥珀」、ギリシャ語elektron「琥珀」または「ペール・ゴールド(銀1に対し金4という割合の化合物)」ですが、起源は不詳です。
(出展:Online Etymology Dictionar)
語源とされる"electrum"はラテン語および、遡ってギリシャ語の"electron"ともに「琥珀」という意味でした。琥珀とは、植物の樹脂が地層に埋もれ化石化したものです。
今から400年ほど前の英国で物理学者ウィリアム・ギルバート氏が、この"electrum"「琥珀」をベースに造語したラテン語"electricus"が、英語"electric"の語源となりました。
しかしながら、"electricus"の意味も元々は「琥珀のような」という意味であったとされています。
なぜ「琥珀」を意味する単語から、「電気」を意味する語が生まれたのでしょうか。
「琥珀」と「電気」の関係とは?
実は、電気の発見は遥か昔の紀元前600年頃、古代ギリシャ時代の哲学者タレスという人物によって為されていたのだそうです。
彼は、「琥珀」を摩擦すると帯電により周囲の埃などが引き寄せられることに気づいたのです。これは、静電気ですね。
このエピソードが、「琥珀」から「電気」という語が生まれる理由となっているのです。
時は流れ、先述のウィリアム・ギルバート氏が静電気を本格的に研究することとなるのですが、彼もその際に琥珀を用いたことから"electrum"をベースとして"electricus"を造語したというわけでした。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、「電気」を意味する"electricty"について調べてみました。電気自体は紀元前には既に発見されていたという点もさることながら、その語源が「琥珀」にあったというのも驚きでした。
今後も興味深い発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。