ハロー。Yumaです。
皆さま、今日も楽しんで語学してますか?
英語において、「動詞 + 副詞」または「動詞 + 前置詞」で構成されるフレーズを句動詞と呼びます。
例えば、"go ahead"「進む」とか"look
for"「探す」とかですね。
副詞や前置詞がつくことで、動詞単体の用法に対し新たな意味が生まれます。
用いられる単語は、基礎的な語彙であることも特徴で、そのためよく用いられる表現が多いですね。
今回は、そんな句動詞のうち、訳に窮してしまいそうな2例を紹介したいと思います。
1.どう訳す? "climb down"
"climb" + "down"で構成される、"climb down"という句動詞があります。
"climb"「登る」と"down"「下へ」という、一見すると相反する組み合わせですが、このフレーズはどう訳せばよいのでしょうか。
・・・
答えは「降りる」です。
何とも拍子抜けしますが、単に「降りる」という動作では無く「手足を使って降りる」というニュアンスがあります。
例えば、"climb down a ladder"「梯子を降りる」のように表現します。
"climb"の意味は「登る」と覚えてきたために、どうしても上方向への移動というイメージがありますが、その原義は「手足を使って(這って)進む」です。
よく使われる"climb a mountain"は、結果として麓から山頂へという上方向への移動のために「登る」という日本語訳が結びついたのかもしれません。
他に、"climb into"「乗り込む」や"climb out of"「~から降りる」というフレーズもありますが原義に則って手足を使って乗り降りするという動作がイメージできればOKですね。
2.どう訳す? "sit up"
続いては"sit" + "up"で構成される、"sit up"という句動詞です。
"sit down"というフレーズには馴染みこそあれ、"down"の反対である"up"を用いた"sit
up"はどう訳せばよいのでしょうか。
・・・
答えは「上体を起こす、きちんと座る」です。
寝ていた状態から起き上がったり、きちんとした姿勢に座りなおしたりというイメージですね。
一見、"sit"「座る」と"up"「上へ」ではちぐはぐな組み合わせですが、"sit down"は立った状態から座った状態になるという下方向の移動だと考えれば、"sit
up"はその反対で、伏せた状態から座った状態になるという上方向の移動がイメージできると思います。
また背筋を「上に」伸ばすことから「きちんと座る」というイメージも広がりますね。
なお、"sit up"は他に「(寝ずに)遅くまで起きている」という意味もあります。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、句動詞"climb down"と"sit up"を紹介しました。
元の単語に副詞や前置詞がつくことで新たな意味が広がる句動詞ですが、中には今回の例のように一見すると訳に困るようなフレーズもあります。
今後もこうした興味深い表現があれば調べていきたいと思います。