ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
小型の絵画や模型を「ミニチュア」と呼びますが、精緻を極めた作品は目を見張るものがあります。
今回は、この「ミニチュア」という単語について細かな点を見ていきたいと思います。
1.「ミニチュア」は英語で、どうつづるか?
そもそも「ミニチュア」という言葉は、英語から取り入れられた外来語です。
英語では「縮小模型、縮小図」という名詞の意味の他に、「縮小した、小型の」という形容詞の意味もあります。
では、英語ではどうつづるのでしょうか。
何となく、"miniture"ではないかなという気がしますが、実は違います。
正しいつづりは以下の通り。
miniature
"mini-"のあとに母音"a"を忘れないようにしましょう。
この母音"a"があるために、英語"miniature"の発音は[ミニエチュア]のようになります。アクセントは先頭の"mi-" [ミ]です。
2.「ミニチュア」の意外な語源とは?
では、この「ミニチュア」の語源は何でしょうか。
意味から推し量るに、"minimum"「ミニマム、最小」とか"minimal"「最小の」いう語が関連していると思われますが、実は違います。
Online etymology dictionaryには、以下の通り語源が解説されています。
from Italian miniatura "manuscript illumination or small picture," from past participle of miniare "to illuminate a manuscript," from Latin miniare "to paint red," from minium "red lead," used in ancient times to make red ink, a word said to be of Iberian origin.
対訳:イタリア語miniare「写本に装飾を施す」の過去分詞形miniatura「写本装飾画、小さな絵画」から、ラテン語minium「鉛丹(赤色の無機顔料)」から派生したminiare「赤く塗る」に由来、鉛丹は古代には赤インクの原料であり、この語自体はイベリア語起源とされている。
(参照:Online etymology dictionary)
実は、"minimum"や"minimal"とは語源的に無関係の語"minium"にルーツがあったのです。
ちなみに、"minimum"や"minimal"はもともと「少ない」という意味のラテン語"parvus"の最上級形から派生した語であり、印欧祖語の*(s)mey(h)-が起源です。
では、赤インクの原料である"minium"が「小さな絵画」や現在の「縮小模型」という意味になったのはなぜでしょう。
Sense development is because pictures in medieval manuscripts were small, but no doubt there was influence as well from the similar-sounding Latin words that express smallness: minor, minimus, minutus, etc.
対訳:意味の変遷は、中世の写本の装飾画が小さかったことに由来しますが、小さいという意味のラテン語minor, minimus, minutus等の似た発音の単語が影響していることは間違いないでしょう。
(参照:Online etymology dictionary)
当時の装飾画が小さかったことが直接の由来だったというわけでした。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、「ミニチュア」という言葉について調べてみました。
英語のつづりでは"miniature"と母音"a"の記載と発音を忘れないようにしましょう。
今後も興味深い発見があれば、当ブログで紹介していきたいと思います。