皆様、今日も楽しんで語学してますか?
少し前からWEB上で「食事キャンセル界隈」なる言葉を見かけます。
食事の用意が面倒だったり他に時間を割くためだったり、または単に食への興味が薄かったりとその理由は様々かもしれませんが「キャンセル」という言葉の通り、食事の量や回数を減らしたり抜いたりすることを言います。
あまりにも食事を軽んじると健康面でのリスクが高まりそうですが、これから時代とともに食事のとり方等が変わっていくのかもしれませんね。
今回は、食事に関する外国語について昔の時代における変化を調べてみました。
フランス語déjeunerの意味とは?
今回取り上げるのはフランス語déjeuner [デジュネ]です。
動詞および名詞の用法があり前者は「昼食をとる」、後者は「昼食」という意味があります。
ところがフランス本国以外のフランス語圏であるベルギーやスイス、カナダのケベック州では「朝食をとる」「朝食」という意味で使われています。
またフランス本国でも古くは「朝食」を指す単語だったのでそうです。
地域および時代によってなぜ意味が変わっているのでしょうか。
フランス語déjeunerの語源とは?
地域や時代によって意味が異なっている理由を語源の面から調べてみましょう。
déjeunerの語源は、接頭辞dé-
+ jeûnerに分解して考えることができます。
前者の接頭辞は主に「分離、解除」という意味で使われます。後者はラテン語ieiunare「断食する」に由来するjeûnerという単語です。
すなわちdéjeunerとは「断食を解く」が原義で、そこから「朝食」という意味が生まれています。
夜の睡眠中、食べない時間を「断食」と捉え起床後にそれを解除することから「朝食」という意味になったというわけでした。
では現代のフランス本国では、なぜ断食を解く食事が「昼食」という意味になったのでしょうか。
「朝食」から「昼食」へ意味が変わった理由とは?
déjeunerが現在のフランス本国では「昼食」を意味するようになったのは、遡って中世の貴族社会が関係しているようです。
フランスは、かつて絶対王政(国王による絶対的な主権)が敷かれた代表的な国の1つであり特にブルボン朝のルイ14世の時代に絶頂期を迎えました。
当時の貴族社会は、絶対王政下の煌びやかな生活様式や文明の発達によりしだいに夜型へと移行していきました。
結果、貴族たちの起床時間は遅くなり彼らにとっての断食を解く最初の食事はお昼にずれていきます。
こうしてdéjeunerが朝食から昼食を指す言葉へと変わっていったのでした。
最後に
今回はフランス語déjeunerについて調べてみました。現在のフランス本国とそれ以外における意味のずれは昔の貴族たちの生活様式が反映された結果だったのですね。
長い目で見れば昨今の「食事キャンセル界隈」というトレンドも、将来的に何らかの言葉と意味のずれを引き起こす可能性があるかもしれませんね。
