ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
「執事」というと昔の職業で、今ではファンタジーなどフィクションの世界における登場人物というイメージがあります。
ところが、現代でも執事という職は存在しプロフェッショナルとして従事されている方は存在します。
依頼価格はかなり高いようですが、その分、相応のサービスが受けられるのだと思います。
ということで、今回は「執事」という意味の英語について調べてみたいと思います。
"Butler"「執事」の語源とは?
「執事」と訳される英単語に"Butler"があります。
この単語のルーツを調べてみると、"Butler"の本来の仕事が見えてきます。
from Anglo-French buteillier, Old French boteillier, "cup-bearer, butler, officer in charge of wine," from boteille "wine vessel, bottle". The word reflects the position's original function as "chief servant in charge of wine."
対訳:アングロ・フランス語のbuteillier、古フランス語のboteillier「ワインをついだり運んだりする人、執事、ワイン管理の担当者」、boteille「ワインの容器、ボトル」に由来。この単語は、この役職の本来の役割である「ワインを管理する使用人の長」を反映しています。
(出典:Online etymology dictionary)
ルーツとなった単語は"boteille"、つまり「(ワイン)ボトル」だったのです(現代フランス語の"bouteille" [ブテイユ]、現代英語の"bottle")。
もともとはワインを管理する仕事であり、"chief servant"ともあるように使用人の中でも高いクラスの存在でした。
"Bottle" + "-er"の派生語"Bottler"について
現代英語の"bottle"「瓶、ボトル」からは、行為者などを表す接尾辞"-er"がついた"bottler"という単語が派生しています。ルーツの点で、"Butler"と二重語の関係にあると言えます。
意味は、「瓶詰めをする人」とか「瓶詰め業者」です。
ところが興味深いことに、オーストラリアやニュージーランドにおいては俗語で「すばらしいもの」(人)」という意味があるそうです。
英語版Wikipediaによると、この俗語の由来には以下の説があります。
・Perhaps from the idea of something being of a high quality and worthy of preservation by bottling, probably from the phrase "good enough to bottle"
対訳:恐らく瓶詰めして保管する価値のある高品質なモノという考えから、「瓶詰めに十分適している」という表現に由来。
・Perhaps a modification of battler, Australian slang of similar meaning.
対訳:似た意味を持つオーストラリアの俗語、battlerの変異形。
(出典:en.wiktionary.org/wiki/bottler)
日本語にも「箱入り」という表現がありますが、何かすばらしいものはしまって大切にしておきたいという思考が働いているのかもしれませんね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は英語"Butler"「執事」という語のルーツについて調べてみました。
今後も語源に関する興味深い発見があれば、当ブログで紹介していきたいと思います。