ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
今や日常生活を外来語無しで過ごすことはまず不可能です。
ところで外来語は通常カタカナ表記に置き換えられるので、実はよく見聞きするカタカナ語の原語表記が分からない(または誤っている)事が往々にしてあります。
今回はそんな例を2つ紹介します。
1.プリン体の「プリン」とは?
レバーやアルコール飲料などプリン体を多く含む飲食物を取りすぎると、痛風のリスクを高めることが知られています。
最近ではプリン体オフをうたったビールも登場していますが、何事もとりすぎはよくありませんね。
ところで、プリン体の「プリン」とは一体何なのでしょうか?
デザートのプリン(英:pudding)が思い浮かびますが、残念ながらプリン体とは全く関係ありません。
英語で"purine"とつづります。
由来はプリン体の合成等を行ったドイツの化学者Emil
Fischerの命名によるものだそうです。
basic crystalline substance found in uric acid, caffeine, adenine, etc., 1898, from German purin (Fischer), said to be from Latin purum, neuter of purus "clean, pure" + Modern Latin uricum "uric acid" + chemical suffix -ine
対訳:尿酸、カフェイン、アデニン等に含まれる塩基性の結晶物質、1898年、ドイツ語purin(Fischer氏)から、ラテン語purum(purus「きれいな、純粋な」の中性形)と現代ラテン語uricum「尿酸」と化学物質を示す接尾辞-ineの結合語と言われている。
(出典:Online
etymology dictionary)
デザートのプリンは前述の通り英語"pudding"からですが、[プディン(グ)]のような発音です。
プリン体の"purine"もより正確には[ピュァリーン](アクセントは"pu-")のような発音になります。
2.フィッシング詐欺の「フィッシング」とは?
金融口座などの個人情報を巧妙に抜き取ろうとするフィッシング詐欺が横行しています。
多くはメール等のリンクから、偽のWEBサイトへ誘導し対象者に個人情報の入力をさせるというやり方です。
手口が段々と巧妙かつ複雑になっており、引っ掛からない為には注意が必要です。
ところで、フィッシング詐欺の「フィッシング」とは一体何なのでしょうか?
魚釣りのフィッシング(英:fishing)が思い浮かびますが、調べてみると関連はあるものの正確なつづりは"Phishing"です。
an alteration of fishing (n.); perhaps by influence of phreak and the U.S. rock band Phish, which had been performing since 1983.
対訳:名詞fishingの異形、恐らくphreakや1983年から活動している米国のロックバンドPhishの影響があるものと思われる。
(出典:Online
etymology dictionary)
ちなみに、ここで挙げられている"phreak"とは「(ハッキング等で電話回線に不正侵入し)無料通話をすること」という意味だそうで、元は"freak"「変人」の"f-"が"ph-"に変化したものだそうです(恐らく"phone"「電話」の影響を受けたのでしょう)。
この"f-"から"ph-"への変換が"phishing"においても行われたと考えられます。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回はプリン体の「プリン」とフィッシング詐欺の「フィッシング」という単語について調べてみました。
調べておいてなんですが単語の正確なつづりは置いておいて、健康を損なうようなことや詐欺被害には十分注意して過ごしたいですね。