ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
鮮やかな色の羽を持つ鳥として知られるクジャクですが、漢字では孔雀と表記されます。
生物の分類上はキジ科になるようですが、漢字では「雀(すずめ)」です。
また英語では"peacock"ですが、"cock"とは「雄鶏」という意味です。
では、前半の"pea"とは何でしょうか?
今回は"peacock"という単語について調べてみました。
"pea"の意味は?
まず"pea"の意味を調べてみました。
辞書によると、「エンドウ、エンドウ豆」とあります(参照:プログレッシブ英和中辞典(第5版))。
とすると、"peacock"とは「エンドウ豆の雄鶏」という直訳になりますが、エンドウ豆とクジャクでは何の連想も浮かびません。
もう少し調べてみましょう。
"peacock"の語源とは?
Online
etymology dictionaryによると、そもそもの語源は以下のように説明されています。
c. 1300, poucock, po-cok, "bird of the genus Pavo," especially an adult male, from Middle English po "peacock" + coc.
対訳:1300年頃、poucock、po-cok「くじゃく属の鳥(特に成鳥のオス)」、中英語のpo「くじゃく」+ cocから。
(出典:Online
etymology dictionary)
そもそも"pea"が、中英語期の"po"「くじゃく」に由来しているのですね。
後ろに"cock"がくっついて、"peacock"は厳密には成鳥のオスをさしているということになります。
この"pea"(中英語期の"po")の語源をもう少し遡ってみましょう。
Po is from Old English pawa "peafowl" (cock or hen), from Latin pavo (中略) perhaps it is imitative: Latin represented the peacock's sound as paupulo.
対訳:Poは古英語のpawa「くじゃく(オス、メス)」←ラテン語pavo(中略)から、恐らく擬音語に由来しラテン語ではくじゃくの鳴き声をpaupuloと表現しました。
(出典:Online
etymology dictionary)
その語源はクジャクの鳴き声にあるようです。私は聞いたことが無いのですが、かん高い特徴的な声だそうで、そこから派生した擬態語だとされています。
ということで、"pea"「エンドウ、エンドウ豆」とは全くの無関係というわけでした。
メスのクジャクはどのように表現する?
では、"peacock"が厳密にはオスのクジャクだということならば、メスのクジャクはどう表現すればよいでしょうか。
"cock"がそもそも「雄鶏」という意味である事を考えるに、「雌鶏」という意味の英語を当ててみればよさそうです。
「雌鶏」は英語で"hen"、というわけでメスのクジャクは"peahen"です。
さらに"peafowl"という単語はオスとメスの区別なく「クジャク」を表します。
("fowl"の発音は[ファウル]、「ニワトリ、家禽」という意味です)
ですが、日常的にはそこまで意識しなくとも"peacock"で「クジャク」だと考えておけばよさそうです。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は"peacock"「クジャク」について調べてみました。
そもそも"pea"のみで「クジャク」という意味を持っていましたが、"pea"「エンドウ」との混同を避ける為でしょうか、"cock"が後からついて成り立ったようです。
ちなみに、"cock"は「雄鶏」という意味の他に単に生き物の「オス」を指す場合もあることから、今回のように"peacock"は厳密にいうと「オスのクジャク」になるというわけでした。