ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
今年もすっかり暑くなり、よく冷えた麺類がおいしい季節ですね。
日本には「うどん」「そば」「そうめん」・・・と麺類の種類が豊富ですが、今回は「そば」について調べてみました。
ドイツ語で「そば」を何と言う?
日本食の一つ「そば」は、ドイツ語を始め海外で"Soba"として知られています。
ただ麺類としての「そば」は日本で発展した食べ方であって、「そば」を打つための「そば粉」やその原料になる植物の「そば」は世界各地で栽培・食用されています。
では植物としての「そば」をドイツ語では何と言うでしょうか。
辞書で調べると"Buchweizen" [ブーフヴァイツェン]と言うことが分かります。
(参照:kotobank.jp/dejaword/Buchweizen)
ドイツ語"Buchweizen"は「本の小麦」?
ドイツ語"Buchweizen"は日本語の"Soba"「そば」に比べて音もつづりも複雑ですね。
この単語を観察すると、2つの単語の複合形と考えられます。
Buchweizen = Buch + Weizen
では、"Buch"と"Weizen"それぞれの意味は何でしょうか?
まず前半の"Buch"は、英語"book"に相当し「本、帳簿」などの意味を持ちます。
後半の"Weizen"は、英語"wheat"に相当し「小麦」という意味です。
余談ですが、ドイツのビールには"Weizen" [ヴァイツェン]という種類があります。これは小麦麦芽を50%以上使用したビールを指すそうですが、まさに「小麦」という一般名詞に由来しているということですね。
話を戻します。以上を踏まえると、「そば」のドイツ語"Buchweizen"は"Buch"「本」と"Weizen"「小麦」の複合語ということなのでしょうか?
"Buch"に似た単語"Buche"とは?
「そば、そば粉」を意味するドイツ語"Buchweizen"ですが、直訳すると「本の小麦」というのは意味不明ですね。
そこで前半の"Buch"についてもう少し考えてみたいと思います。
実は"Buch"「本」とよく似たドイツ語"Buche" [ブーヘ]という単語があります。
"Buche"は英語"beech"に相当し、植物の「ブナ」を意味します。
植物としての「そば」との関連を考えると、"Buchweizen"は"Buche"「ブナ」と"Weizen"「小麦」の複合語だと考えた方がしっくりきますね。
「そば」が何故「ブナの小麦」なのか?
「ブナ」と「そば」では植物種が異なりますが、なぜこのような名称になったのでしょうか?
その由来は英語Wiktionaryによると以下の通り解説されています。
so called because of its triangular seeds, which resemble the much larger seeds of the beech nut from the beech tree, and the fact that it is used like wheat
対訳:(そばに生る)三角形の種子が、はるかに大きなブナの木になる種子と似た形であったこと、またそばの実が小麦のように使用されたことからそう呼ばれた。
(出典:en.wiktionary.org/wiki/bokwete#Middle_Low_German)
「ブナ」と「そば」は植物種こそ異なるものの、種子の形が似ていたということですね。
また"Weizen"「小麦」という単語は、小麦のように種子を挽いて粉にしていたことからの命名だということも分かりました。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は植物の「そば」を意味するドイツ語"Buchweizen"について考えてみました。
ドイツ語には2つ以上の単語を組み合わせて新たな単語を派生する例がいくつかありますが、元の単語を調べてみると興味深い由来が分かったり新たに語彙を増やすことができたりしますね。
今後も、学習中のリフレッシュも兼ねていろいろな面で単語を調べてみたいと思います。