ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
以前、ドイツ語圏の著名な作曲家の名字を取り上げ、その意味を調べました。
今回はその第2弾として、サッカー選手の名字を取り上げてその意味を調べることで、ドイツ語の学習につなげることができればと思います。ドイツは言うまでもなく、サッカー大国の1つだと思います。
個人的にサッカーに関してあまり詳しくない自分であっても、ドイツサッカーの有名なクラブチーム名や選手名はいくつか挙げることができます。
ドイツのサッカーリーグ"Bundesliga"とは?
ドイツにおいて、プロの中でも上位のクラブは通称"Bundesliga"というリーグに所属しています。
"Bundesliga"というのは、ドイツ語で「連邦」を意味する"Bund"と「リーグ」を意味する"Liga"の2単語から成り立っており、要するに「連邦(の)リーグ」を意味します。
「連邦」とは、もちろん「ドイツ連邦」のことです。
ドイツは、日本やフランスのような中央集権的な政治体制とは異なり"Land"「州」ごとにある程度の自治権があります。
イメージとしては名称こそ異なりますが、アメリカ合衆国と同じです。
ところで「合衆国」は英語"The United States"の訳とするのであれば、「合"州"国」の方が合っているような気がします・・・。
話が逸れてしまいましたが、各州がある程度独立しているドイツにおいて、連邦内の「統一リーグ」が"Bundesliga"ということですね。
ちなみに"Bundesliga"として最もよく知られているのがプロサッカーのリーグですが、それ以外のプロスポーツクラブで構成されるリーグも、ドイツ国内においては同様に"Bundesliga"という名称が用いられています。
そのため、特にプロサッカーについて明示する場合は"Fußball-Bundesliga"として、ドイツ語で「サッカー」を意味する"Fußball"を冠する必要があります。
また、同じ連邦制をとるオーストリアでもやはり"Bundesliga"という名称が用いられています。
では、以下からドイツ語圏のサッカー選手の名字を調べてみましょう。
ギド・ブッフヴァルト
まず取り上げるのは、Jリーグチーム「浦和レッドダイヤモンズ」における現役時の活躍や引退後の監督業から、日本でも知られるギド・ブッフヴァルトです。
彼の名字「ブッフヴァルト」は、ドイツ語で"Buchwald"とつづります。
この名字は"Buch"および"Wald"という2つの単語から構成されています。
両単語ともに難易度の高くない単語ですので、ドイツ語学習の経験がある方であれば、意味も分かると思います。
まず最初の単語"Buch"は、「本」を意味し英語の"book"に相当する名詞です。
2つ目の単語"Wald"は、「森」を意味します。相当する英語は、あまり一般的ではありませんが"weald"という英単語があります。
日本語で「森」と「本」とのことで、日本の名字「森本さん」を連想してしまいますが、「森本さん」という名字は「森の側、近く」という地形由来と思われるので、"Buchwald"の由来は異なるでしょう。
それよりも順に日本語訳して、「本の森」とすると知的なイメージが湧いていきます。
ゲルト・ミュラー
続いて、ご紹介する名字は「ミュラー」です。
この名字はドイツ語圏において数多く、よく見られます。
見出しには西ドイツ出身のゲルト・ミュラーを例に挙げましたが、現役で活躍中のトーマス・ミュラーという選手も存在します。
ドイツ語で"Müller"と綴るこの名字は、一般名詞としては職業を表していて、その意味は「粉挽き」となります。
昔は穀物などを製粉する際、挽き臼を動かすのに水車(水力)を必要としました。
水車はドイツ語で"Mühle"ですが、派生語として「~する人、職業」と意味する接尾語"-er"がついて変化した"Müller"が由来です。
今でもドイツ語圏で多く見られるこの名字ですが、それだけ"Müller"という職業だった人が当時は多く、重要な仕事であったことが伺えます。
オリヴァー・カーン
2002年、日本と韓国により共催されたワールドカップは、現在の日本国内におけるサッカー人気を更に高める大きな要因になったことは間違いないと思います。
当時、有名な選手が多く来日しプレーをするとのことで注目が集まりました。
イングランド代表(当時)のベッカム選手やトルコ代表(当時)のイルハン選手はその整ったルックスから、サッカー以外でも人気に火が付いていました。
さて、その大会でドイツはブラジルとの決勝戦で破れ準優勝という結果でしたが、大会MVPを受賞したのが鉄壁の守備で、相手チームからゴールを守ったドイツ代表(当時)キーパーのオリヴァー・カーン選手です。
ドイツ語で"Kahn"と綴るこの名字ですが、意味を調べてみると「小舟」とありました。
ゴールを守るオリヴァー・カーン選手の巨大な体躯からはイメージがつきにくい名字ですね。
カーン選手の鉄壁な守備をバックに、当時のドイツ代表は「小舟」というよりは、「大船」に乗った状態でプレーができたのではないでしょうか。
マリオ・ゲッツェ
最後に取り上げるのは、マリオ・ゲッツェ選手です。
2021年現在、オランダのクラブ「PSVアイントホーフェン」にて現役で活躍中のこの選手は、2014年にブラジルで開催されたワールドカップにおいて、ドイツ代表を6大会ぶり4度目の優勝に導いた立役者でした。
当時、アルゼンチン代表との決勝戦はどちらも得点することができないまま、延長戦の後半を迎えていました。
試合が動いたのは、延長戦後半8分でした。
途中出場をしたゲッツェ選手がアルゼンチンからゴールを奪い、それが決勝点となってドイツ代表は優勝を果たしたのです。
おそらく、当時のドイツでは自国の優勝に熱狂しゲッツェ選手も優勝の立役者として「アイドル」のように迎えられたのではないでしょうか。
ドイツ語で"Götze"と綴るこの名字ですが、意味を調べてみますと驚いたことに「偶像」、英語でいうところの"idol"「アイドル」であることが分かりました。
単語の由来こそ調べたものの不明であったのですが、2014年のワールドカップでの活躍により正に「名は体を表す」を示したのではないでしょうか。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、ドイツ語圏の有名なサッカー選手の名字について調べてみました。ドイツ語を学ぶ上で、ドイツ語圏の人名にも着目してみると固有名詞でありながら一般名詞が由来となっていたり、意外な意味が見つかったりと新たな発見があります。
楽しく外国語を学習するにはこうした観点を持っていても損は無いと思います。
これからも引き続き色々なものに着目して、外国語に触れていければと思います。
また、ドイツ語圏の著名な作曲家の名前についても調べています。こちらもぜひご覧ください。