ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
2つ以上の言語を比べた時に相当する表現の単語が使われていても、言語によって持たれる認識が違うという例があります。
今回はそうした例について2つ紹介したいと思います。
1.ヨーロッパと日本の階数表示の違い
ヨーロッパを訪れた際、オフィスやデパート、ホテルなどビルの階数表示で迷ったことがある方も多いかもしれません。
基本的にヨーロッパの建築物における1階とは、日本における2階に相当します。
どういうことでしょう? 英語を例に階数表示を示すと以下のようになります。
日本 英語(英国)
1階 Ground
Floor「地上階」
2階 First Floor 「1階」
3階 Second
Floor 「2階」
・・・
このようにヨーロッパでは「地上階」があり、その上に1階、2階・・・と数字表記が付けられるという考えです。
ところが同じ英語であってもアメリカ英語では表現が異なってきます。
日本 英語(米国)
1階 Ground
Floor = First Floor「地上階 = 1階」
2階 Second
Floor「2階」
3階 Third
Floor 「3階」
・・・
ご覧の通り、アメリカ英語では日本と同じ階数表示です。ヨーロッパのように「地上階」の次が1階になることはありません。
同じ英語圏であっても、イギリスとアメリカで認識が異なるというのは面白いですね。
2.フィンランド語と英語の時間帯表現の違い
1日は24時間ですが、その中で何時から何時までが「夜」かを日頃から意識している人は少ないのではないでしょうか。
例えば「火曜日の夜」と言われれば、具体的な時間は人によって異なるかもしれませんが多くの人が火曜日の日没後から翌水曜日の明け方くらいまでをイメージするのだと思います。
英語では"Tuesday
night"とそのまま表現可能なこのフレーズですが、フィンランド語では想定の時間帯が異なるようです。
フィランド語で"Tiistai"「火曜日」+ "yö"「夜」を組み合わせて"Tiistaiyö"「火曜日の夜」という場合、ネイティブの認識は月曜日の夜(午後10時or
11時)から火曜日の明け方(午前6時or 7時)がイメージされます。
これはフィンランド語における「夜」の定義が以下のように考えられている為です。
yö (“night”) is generally regarded as the period of day normally devoted for sleeping (i.e. roughly the time between 10/11 p.m. and 6/7 a.m.). The time between 5/6 p.m. and 10/11 p.m. is referred to as ilta, but in English it is often called night (e.g. "I have a meeting tonight").
対訳:yö「夜」は通常、1日の中で睡眠に充てられる時間帯(おおよそ午後10時か11時から午前6時か7時までの間)と見なされます。午後5時か6時くらいから午後10時か11時くらいまでがiltaと呼ばれますが、英語ではnightと呼ばれることがよくあります(例「今夜、会議があります」)。
(参照:en.witktionary)
日本語や英語では「今夜、予定ある?」(英 "Do
you have plans tonight?")という表現において「夜」(英"night")を用いてもおかしくありませんが、フィンランド語では変なニュアンスになってしまうでしょう。
フィンランド語では夕方(午後5時or
6時くらいから午後10or 11時)を"ilta"「晩」として表現します。
言語によって時間帯をどう認識しているかが分かり、面白いですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は言語によって異なった表現について調べてみました。
単語レベルでは相当する場合でも、その定義までは完全に一致しないという例ですね。
今後もこうした発見があれば、当ブログで紹介していきたいと思います。