ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
英語において名詞や動詞から形容詞を派生する接尾辞はいくつかありますが、最もシンプルなものは"-y"ではないでしょうか。
基本的な語で、以下の例が挙げられます。
例)名詞 luck「幸運」→ 形容詞 lucky「幸運な」
動詞 stick「突き刺す」→ 形容詞 sticky「くっつく」
では、次の単語の場合はどうでしょうか?
問)元の語??? → 形容詞 ready「準備ができた」
"ready"もまた基本的な語だと思いますが、よく観察すると接尾辞"-y"を持つ語だと気がつきます。
では、元の語形は何か考えてみると、よく分かりません。
接尾辞"-y"をとってみると"read"は動詞「読む、読んで理解する」という語になりますが、はたして"ready"は"read"からの派生なのでしょうか?
今回は形容詞"ready"の由来について調べてみました。
"ready"の由来とは?
Online
Etymology Dictionaryによると、この単語は以下の通りとある単語に接尾辞がついた形なのだと考えられています。
Middle English redi, with adjectival suffix -i (as in busy, crafty, hungry, etc.) + Old English ræde, geræde "prepared, ready, suitably equipped;" of a horse, "ready for riding."
対訳:中英語redi、形容詞化する接尾辞-i(busy、crafty、hungry等)+古英語ræde、 geræde「(馬の)準備ができた、用意のできた、整った」、「乗馬の準備ができた」。
(出典:Online
Etymology Dictionary)
さらに引用中の古英語"ræde, geræde"のルーツは以下の通りと考えられています。
This is reconstructed to be from Proto-Germanic *(ga)raitha- "arranged" (中略), which is perhaps from PIE root *reidh- "to ride".
対訳:この単語はゲルマン祖語*(ga)raitha-「整った」(中略)から再構築され、恐らく印欧祖語の語根*reidh-「乗る」に由来します。
(出典:Online
Etymology Dictionary)
つまり、遡ってみると"ready"は"read"ではなく"ride"から派生した形容詞であり、本来は「馬の準備ができた」、「乗馬の準備ができた」という状態を指していたわけでした。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は"ready"という語について考えてみました。
派生語"ready"も元になった"ride"も、どちらも基本的な単語でありながら語形が変わってしまったために関連が分からなくなってしまったというわけですね。
今後もこのような発見があれば当ブログで紹介していきたいと思います。