【意外と知らない!?】ぶどう"grape"の意味や語源について調べてみた!

2021/07/26

英語

t f B! P L

ハロー。Yumaです。

皆様、今日も楽しんで語学してますか?

先日、子ども向け英語教材のサンプルを頂きました。

教材はとても高額なこともあり(一式で約20万円!)申込自体は見送る予定ですが、とりあえず頂いたサンプルで、我が子には英語に触れてもらおうと思っています。

教材の一つに、果物を英語で紹介するものがありました。

リンゴは"apple"、オレンジは"orange"、バナナは"banana"、ぶどうは"grapes"・・・

ここで「おや?」と思いました。"grapes"は複数形なのか?


"grape"の意味とは?

辞書によると"grape"は、「ぶどうの粒」を意味する可算名詞だと分かりました。

子供向け教材のイラストには一房のぶどうが描かれていたので、"grapes"と複数形で表現されている理由もこれで納得です。

ちなみに英語でぶどう一房は、「束、房」を意味する単語"bunch"を用いて"bunch of grapes"と表現します。

"grape"は「グレープ」というカナ表記でも普段使いされよく知られた単語ですが、ネイティブにおける単数形と複数形の区別まではあまり意識されていないかもしれません。

子供向け教材からも学べることがありますね。


"grape"の語源とは?

"grape"はどんな語源に由来するのでしょうか?

"Online etymology dictionary"によると、以下の通り解説されています。

mid-13c., "a grape, a berry of the vine," also collective singular, from Old French grape "bunch of grapes, grape" (12c.), probably a back-formation from graper "steal; grasp; catch with a hook; pick (grapes)," from a Frankish or other Germanic word, from Proto-Germanic *krappon "hook," from a group of Germanic words meaning "bent, crooked, hooked" (cognates: Middle Dutch crappe, Old High German krapfo "hook;" also see cramp (n.2)). The original notion thus perhaps was "vine hook for grape-picking."

それによると、古フランス語の"graper"という動詞から逆形成されたものとあります。

逆形成とは、ある単語に対して誤った解釈がされたために別の品詞が生み出される現象を指します。

今回の場合"graper"という動詞が、"grape"という名詞形からの派生だと誤った解釈がされたために、却って名詞"grape"が生み出されたというイメージです。

面白いのが、この動詞"graper"は「ぶどうを摘む」という意味が原義だという点です。

そもそも"graper"の語源が、ゲルマン系のフランク語で「フック」を意味していた"krappo"に由来するそうです。

逆形成により生まれた名詞形"grape"は、「ぶどうを摘むフック」という意味が原義であり、フランス語から英語にもたらされ時代を経た結果、現代英語では「ぶどう」そのものを意味するように至ったというわけですね。


フランス語で「ぶどう」は何という?

一方で、フランス語では「ぶどう」を"raisin"と言います。

英語で"raisin"は「レーズン」、すなわち「干しぶどう」を指す単語ですね。

フランス語においては、英語のように"grape"が「ぶどう」を表す単語とはならなかったということになります。

その代わり、現代フランス語では"grappe"という単語があります。

「束、房」を意味する名詞で、英語"bunch"に相当します。

そのため、フランス語で「ぶどう一房」という表現は"une grappe de raisin"ということになります。

同じ語源でありながら、英語では「ぶどう」を、フランス語では「束、房」の方を意味する単語になったというのは面白いですね。


最後に

いかがでしたでしょうか。今回は、子供向け教材を見ていて気になった、「ぶどう」"grape"について調べてみました。

"grape"という簡単な英単語ほど、いざネイティブのような表現ができるか?と問われると怪しいものですね。

子供向け教材は話す・聞くといった実践的な英語に重点が置かれており、大人に対しても実は効果的なのかもしれません。

他には絵本を通して、文法面の気づきを得られた例もあります。


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プロフィール

Yuma
様々なヨーロッパの言語を独学し、日々の学習で得た発見や個人的に興味深い語学ネタを発信しています。外国語学習に疲れたとき、息抜きに読んでもらえれば幸いです。

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