ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
日本と海外で文化や習慣、考え方が異なることは言うまでもありませんが、日常生活に身近なところの違いで言うと「水」ではないでしょうか。
日本の水道水は一般的に軟水であるのに対し、ヨーロッパでは硬水です。
ヨーロッパのホテルで髪を洗うと、泡立ちが悪かったり洗い流した後の髪がごわごわと感じたりしますが、これも硬水による影響かと思われます。
またヨーロッパで売られている飲料水には炭酸入りものと炭酸無しのものとがあり、購入時には注意が必要です。
今回は、ヨーロッパの中のドイツに焦点を当てて、「水」に関わるドイツ語を調べてみたいと思います。
ドイツ語で「硬水」、「軟水」は何と言う?
まず初めに、ドイツ語で「水」は"Wasser" [ヴァッサー]と表現します。
英語"water"とよく似ていますが、これは両語が同じゲルマン系の祖語にルーツを持つためです。
この"Wasser"「水」をベースに、ドイツ語では次のような表現ができます。
Mineralwasser [ミネラールヴァッサー]
意味は「ミネラルウォーター」です。分かりやすいですが、相当する英語が"mineral water"のように2語で綴るのに対し、ドイツ語で1語にまとまっている点でちょっと異なります。
ミネラルとは「鉱物、(栄養素としての)ミネラル」という意味がありますが、カルシウムやマグネシウム等のいわゆる(栄養素としての)ミネラルが多く含まれる水が「硬水」であり少ない水が「軟水」と区別されます。
それぞれのドイツ語は以下の通りです。
hartes Wasser [ハルテス・ヴァッサー]「硬水」
weiches Wasser [ヴァイヒェス・ヴァッサー]「軟水」
この"hart(es)"は「硬い」という意味で、"weich(es)"は「柔らかい」という意味の形容詞であり、日本語の表現と同じ方法だと言えます。
ドイツ語で「炭酸あり」、「炭酸無し」は何と言う?
上にも述べたようにヨーロッパで購入できる飲料水には「炭酸あり」と「炭酸なし」の両方があります(最近では日本でも「炭酸水」のラインナップが増えてきました)。
「炭酸」はドイツ語で"Kohlensäure" [コーレンゾイレ]と言います。
一見とっつきにくそうな単語ですが、この単語は2つのパーツから成っており、分解して見ると以下の通り。
Kohle(n)「石炭」(= 英語"coal")
Säure 「酸味、酸」(= 英語"acid")
つまり日本語の「炭酸」と同じ組み合わせというわけです。
では「炭酸あり」と「炭酸無し」の表現はドイツ語で何と言うでしょう?
mit [ミット]
Kohlensäure「炭酸あり」
ohne [オーネ]
Kohlensäure「炭酸無し」
"mit/ohne"は前置詞で、英語"with/without"に相当します。
ちなみに、単に"mit Gas" [ガス]または"ohne
Gas"で炭酸あり・無しを表現することもあります。
それから他に以下の表現もあります。
Prickelnd [プリッケルント]「炭酸あり」
Still [シュティル] 「炭酸無し」
前者は動詞"prickeln"「ちくちくする、(炭酸水などが)ぷつぷつ泡立つ」の現在分詞形、後者は形容詞で「静かな、静止した」という意味があります。
ドイツで飲料水を購入する際は、炭酸の有無について表記を見逃さないようにしましょう。
では、ドイツ語で「甘い水」とは何のこと?
これまでに「水」にまつわるドイツ語の表現をいくつか見てきました。
最後はドイツ語の「甘い水」についてです。
ドイツ語で「甘い」という形容詞は"Süß" [ズュース]であり、"Wasser"をくっつけた"Süßwasser"という表現があります。
では「甘い水」とは何でしょう? アリでもおびき寄せるためのものでしょうか。
実はドイツ語で"Süßwasser"とは、「真水、淡水」を意味する単語なのです。
混じりものが無い真水は、甘いどころか何の味もしないのではないでしょうか。
なぜ"Süßwasser"で「真水、淡水」なのかですが、恐らく"Salzwasser"「塩水」(= 英語"Salt
water")の対義語からではないでしょうか。
"Salz"「塩」の対極とはいえ、ずいぶんと振り切った表現ですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回はドイツ語で「水」に関わる単語を調べてみました。
硬い水、柔らかい水のほかに「甘い水」があるというのは驚きですが、調べてみたら「真水、淡水」のことだったのですね。
今後も興味深い発見があれば、当ブログで紹介していきたいと思います。