ハロー。Yumaです。
皆様、今日も楽しんで語学してますか?
外国語を学んでいると、まるで日本語のような響きの単語に出くわすことがあります。
語呂合わせのようにして単語を覚える助けとしてもよし、外国語に興味を持つきっかけとするもよしということで、今回はスペイン語における「日本語のような響きの」単語を挙げてみます。
1.Ajo [アホ] と Vaca [バカ]
まず取り上げる2つの単語は良く知られているかもしれませんね。
「アホ」も「バカ」も決して気持ちのいい言葉ではありませんが、スペイン語でこの2単語は悪い意味では無く至って普通の一般名詞です。
スペイン語で"Ajo"は「ニンニク」、"Vaca"は「雌牛」を意味します。
ニンニクを使ったスペインの料理「アヒージョ」は日本でもよく知られていますね。
アヒージョは"Ajillo"とつづり、"Ajo"に接尾辞"-illo"がくっついた形です。
接尾辞"-illo"は指小辞の1つで対象に「小さな」といった意味を与えます。
スライスまたは刻んで小さくしたニンニクと油で煮込む料理だから、"Ajillo"「小さなニンニク」という名前になったのですね。
2.Húmeda [ウメダ]
大阪における商業中心地区の1つに「梅田」があります。
梅田という地名(または駅名)は多くの方に知られていると思いますが、スペイン語には「ウメダ」のように聞こえる単語があります。
それが"Húmeda"です。
この単語は形容詞で「湿った、雨の多い」といった意味があります。英語における"Humid"ですね。
母音"u"の上にアクセント記号がある通り、「ウ」に強勢があります。
またスペイン語では子音"H"は発音されませんので「フメダ」では無く「ウメダ」と読めるわけです。
スペイン語で"Región
húmeda" [レヒオン・ウメダ]は「雨の多い地域」という意味になります(名詞"Región"「地域」を形容詞"húmeda"が後ろから修飾)。
「梅田周辺の地域」という意味ではもちろんありません。
ちなみに、スペイン語の形容詞は修飾する名詞の性および数に応じて語形が変化します。
今回の"Húmeda"は単数形の女性名詞を修飾する場合の形です。単数形の男性名詞に掛かるときは"Húmedo" [ウメド]という形になります。
3.Magro [マグロ]
日本人にとって「鮪(まぐろ)」は刺身や寿司ネタ、シーチキンのような加工食品として好んで食べられる魚だと思います。
特に鮪の身の中でも脂がのった部位は「トロ」と呼ばれ、高級食材になっています。
スペイン語には「マグロ」のように聞こえる単語があります。
それが"Magro"です。
1つ前の"Húmeda"同様、"Magro"も形容詞です。意味は「脂身の無い(少ない)、やせた」といった意味があります。
脂ののったマグロのイメージとは意味が全然異なりますが、両者無関係の単語なので当たり前ですね。
ちなみに鮪のことはスペイン語で"Atún" [アトゥン]と言います。
スペイン語"Atún"はアラビア語"at-tun"(ラテン文字表記)から入っており、語頭の"A-"は本来アラビア語だと定冠詞に当たります。
4.Manga [マンガ]
日本から世界に広がったものは数多くありますが、中でも幅広い地域や人々に人気なのが「漫画」だと思います。
海外の書店を覗けば、日本の「漫画」が現地の言葉に翻訳されて販売されているのを見ることができます。
「漫画」はスペイン語でも"Manga"で通じます。
一方で、スペイン語には元々"Manga"という単語が存在していました。
意味は「袖」です。
"sin
mangas"といえば「袖なしの」、つまり「ノースリーブ」という意味になります。
この場合"mangas"と複数形になります。服には左右2つの袖があるからですね。
ちなみにスペイン語の名詞は男性名詞または女性名詞のように性を区別する必要がありますが、「漫画」を意味する"Manga"の方は男性名詞です。
基本的に語尾"-a"の単語は女性名詞であることが多いのですが、「漫画」のように外来語由来の単語には必ずしも当てはまりません。
もしくは漫画が「本」の一種であることが関係しているかもしれません。本はスペイン語で"Libro" [リブロ]であり、男性名詞だからです。
また本来の「袖」という意味における"Manga"は語尾"-a"の形に則り女性名詞です。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は日本語みたいなスペイン語をいくつか紹介してみました。
スペイン語は母音で終わる音節、つまり開音節の単語が多いため、その点で日本語と似た響きの音を多く見つけられるのかもしれませんね。
音が似ていてもスペイン語の理解や習得にはまず役立ちませんが、学習の合間で息抜きとしてこうした単語を探してみるのも面白いと思います。